大学生にとってレポートをまとめるのって、結構しんどいですよね。
中にはコピペのレポートで単位を落としたという人がいるという話も、ちらほら耳にします。
単位を落とす程度ならまだしも、卒業論文までコピペをしてしまい、留年してしまったとなるとかなり痛い・・・。
そこで今回は、「大学のレポートの書き方がわかりません!」という人のために、書き方のポイントを解説します!
【目次】
レポート課題の「○○についてまとめよ」って、どういう意味?
大学のレポート課題で「○○についてまとめよ」と言われたときに、たいていの人はとにかく専門書やインターネットで情報を集めればいいと思っていることでしょう。
でも、大学のレポート課題というのは、本やインターネットから答えを探してきてくださいというものではありません。関連する情報をかき集めてきて、A4用紙に書き並べて終わりではないのです。
まとめるとは、情報を整理したうえで集めた情報を分析し、そこから結論を導き出すことなのです。コピペだけでは、何も考えるということをやっていませんし、自分で結論も出していません。
情報を機械的に集めるだけなら、人間がやるよりもAI(人工知能)にやらせたほうがはるかに効率的です。機械的に情報をかき集めるだけで考える力のない人は、確実にAIに淘汰されてしまうので、注意が必要です。
レポート課題が出た時に、いきなりグーグルに飛びつくのではなく、まずはやるべきことは、考えるために問いを立てることです。
いきなりキーワードで検索をやり始めるというのでは、完全に思考停止状態に陥ってしまいます。しっかり自分の頭で考えて、結論を出すということを意識しましょう。
レポート作成の流れ
それではここで、具体的なレポート作成の手順について解説していきます。
①テーマに沿って問いを立てる
先ほども述べた通り、まずやるべきことが、問いを立てることです。
いきなり検索をやり始めると、膨大なネット上の情報に振り回されてしまい、結局、何を知りたかったのか分からなくなってしまいます。
具体的な問いの立て方については、後で詳しく解説します。
②情報を集める
立てた問いに対して答えるような形で、情報を集めます。
注意点としては、情報源がちゃんと信頼できるものかどうかということと、情報が偏ったものにならないようにするということです。
偏った意見の情報ばかりを集めてしまうと、それが考察や結論に影響を及ぼしてしまいます。
反対意見の存在するものや、いろいろな学説が存在するものは、バランスも考えて情報を集めましょう。
③集めた情報を整理する
集めた情報は、自分の考えをまとめやすいように整理していきます。
得られた数値データをグラフにしてみたり、人物の関係図を作ったり、年表を作成するなどして、自分なりに工夫してみましょう。
④考察する
情報の整理が終わると、次にその情報から何が言えるのかを考えます。
結論に至るまでの自分の考えたことを書いていきましょう。
考えるためには論理的な思考ができないといけません。
「考えるのが苦手だ」という人や、「論理的思考と言われても、何をどうしたらいいのか分からない」という人は、このブログで紹介する作文術を実際にやってみて、思考力をアップさせてください。
⑤結論を出す
最後に、考察して得られた自分の結論を書きます。
ここで大事なのが、感想を書くのではなく、意見を書くということです。
レポートの最後に、「いろいろ調べるのが大変でした」だとか、「おもしろいと感じました」みたいな感想文を書くのは高校生のすることであって、大学生のすることではありません。
いろいろと調べ上げて、考え抜いた結果、そこからどのようなことが言えるのかを書くのが結論の部分です。
問いの立て方
それでは、レポートを作成する上で最初に必要となる問いの立て方について説明していきます。
ここでお勧めなのが、5W1Hと水平思考、垂直思考です。
分かりやすくするために、例えば「ビットコインについてまとめなさい」というレポートが出たとしましょう。
まず、5W1Hで問いを立てるとこうなります。
・What(ビットコインとは一言でいうと具体的にどういうものか?その定義は?)
・When(いつから使われるようになったのか?今後の展開スケジュールは?)
・Where(どこで使われるのか?どこで購入できるのか?)
・Why(なぜ使われるようになったのか?)
・Who(開発したのは誰か?どんな人が使用しているのか?)
・How(どのようにして決済が行われるのか?信頼性の確保はどのようにして行われるのか?)
このようにして検索をする前に問いを立てて、自分が何について調べるのかを明確にしておきます。
5W1Hというと、あまりレベルの高いものではないという印象を受けるかもしれませんが、使い方によっては、かなり強力な思考のツールになります。
5W1Hの使い方としては、こちらの本が参考になるので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
難しいテクニックなど使わなくても、中学校で習うような5W1Hでここまでできるのかということが、よくわかります。
次に水平思考と垂直思考で問いを立てるとこうなります。
・水平思考(他の仮想通貨の場合はどうなのか?)
・垂直思考(本当にビットコインは通貨の代わりとして有用なものなのか?)
このように、他の場合はないのかと考えるのが水平思考であり、本当にそうなのかと深く掘り下げるのが垂直思考です。
ここまで問いを立てれば、いよいよここから情報収集です。それぞれの問いに答えるように、情報を集めていきます。
ウィキペディアにある程度の情報がまとめられていますが、完全にウィキペディアの丸写しになってしまわないように、ちゃんと自分の言葉でまとめましょう。
考える内容は置かれている立場によって違う
情報収集が終われば、次にやることは集めた情報の分析です。集めた情報をもとに、そこからどんなことが言えるのかを考えましょう。
ここで一つ注意点があります。それは、置かれている立場によって、求められるものは異なるということです。
具体的に言うと、「ビットコインについてまとめなさい」というレポートが出た時に、あなたが法学部の学生さんであれば、ビットコインの取引が円滑に行われるためには、どのような法律を整備すればいいのかを考えることになります。
同様に、経済学部の学生さんであれば、ビットコインが経済に与える影響について考えることになるでしょう。文学部の哲学科の学生さんであれば、「そもそもモノやお金の価値とは一体何なのだろうか?」ということについて考えることになるかもしれません。
このように、自分が専攻する学問分野によって考えなければならない内容は違ってきますので、自分の専攻にそった考察を書くようにしましょう。
考察と結論をしっかりと
レポートで一番重要な部分はどこかというと、考察と結論の部分です。
課題を出す大学の先生は、学生さんが与えられたテーマに対して何をどのように考え、そしてどんな結論を出したのかを見たいのです。
検索サイトに適当に単語を入れて、出てきた結果をコピペして終わりでは、小学生でも簡単にできてしまいます。
レポートに求められるのは、自ら考えて答えを出すことなのです。
コピペのレポートではこの考察と結論の部分がすっぽりと抜け落ちてしまっているので、先生としては「これでは単位は出せん!」となってしまうわけです。
自ら考えて答えを導き出す能力は、AIの時代には必須のスキルです。
大学にいる間に、この自ら考え答えを導き出す能力を身につけられるように、あきらめずにがんばってください!
高校生の課題と大学生のレポートの違いがよく分からないという人は、こちらの記事もどうぞ。→高校生の課題と大学生のレポートはこんなに違う