相関関係と因果関係の違いを知れば判断ミスは避けられる

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「相関関係と因果関係の違いなど知って、何の役に立つのか?」

 

多くの人は、そう感じるかもしれません。

 

でも、データをもとに重要な経営判断を下す場合などは、この違いは非常に重要になってきます。

 

データを読み違えて、大きな判断ミスをしてしまわないためにも、相関関係と因果関係の違いについて押さえておきましょう!

どうして相関関係と因果関係の違いは重要なのか

最近、データサイエンスという言葉がよく取り上げられるようになり、大学でもデータサイエンスを学べる学部というのも登場しました。統計学の知識をもとに、ビッグデータを駆使すればいろいろなことが分かると、大きな期待が持たれています。

 

しかし、統計学といっても万能ではなく、データの扱い方を間違えてしまうと痛い目に遭います。とりわけ厄介なのが、相関関係と因果関係の違いです。

 

数学の授業で違いがよく分からずに、頭の中がゴチャゴチャになってしまったという人も多いですよね。

 

相関関係とは、一方が変化すると、それに応じてもう一方も変化する関係をいいます。また、因果関係とは、一方が原因となり、もう一方がその結果となる関係をいいます。

 

因果関係では、原因と結果という主従関係が成り立つので、原因の要素をコントロールしてやれば、結果の要素もコントロールできるんですね。

 

ところが、相関関係では、互いの要素は関係しているといってもそれぞれ独立したものであり、片方の要素をコントロールしたからといって、もう片方の要素も思うようにコントロールできるとは限りません。

 

ややこしい相関関係と因果関係を図で表すとこうなります。

相関関係と因果関係の図

相関関係の中に因果関係が含まれているというのが分かると思います。

 

因果関係があるなら、相関関係もあるというのは成り立ちます。でも、データを見て相関関係があったからといって、因果関係もあるとは限らないんです。

 

相関関係はあっても因果関係はないって、どういうこと?

「因果関係があるからこそ、相関関係が成り立つんじゃないの?」というのが、頭が混乱してしまっている人の考え方でしょう。

 

どうしても話がややこしくなってしまうのは、相関関係があっても因果関係はないというケースがイメージしにくいからです。

 

分かりやすい例を挙げるなら、身長と体重をイメージするといいでしょう。

 

身長と体重は、互いに関係性があるといっても、片方が原因で、もう片方が結果という関係にありません。

 

身長が伸びたからといっても、体重は増えなということもありますし、体重が増えたからといっても、身長が伸びるとは限らないですよね。

 

このように、お互いに関係していたとしても、原因と結果の関係にないものというのがあるわけです。

 

場合によっては、相関関係すらないことも

相関関係と因果関係について、ご理解いただけたと思いますが、実は、まだこれだけではありません。一見すると相関関係がありそうに見えて、実際は何も関係が無いという場合もあります。それが、疑似相関と呼ばれるものです。

 

具体例を一つ挙げると、「郵便ポストの多い地域では、癌患者が多い」という感じのものです。郵便ポストが発癌性物質をばらまいているわけではなく、郵便ポストと癌は無関係だというのは誰でも分かるでしょう。郵便ポストが多い地域では、それだけ人口も多く、一定数の人は癌になりやすいということから、癌患者が多くなるわけです。

 

このように、郵便ポストと癌という無関係のものが、人口いう第三の要素を介して、統計上あたかも関係があるかのように見えてしまうというのが疑似相関なんです。疑似相関かどうかを見抜くためには、二つの要素の関係性について入念に調べ上げ、二つの要素をつないでいるものが何なのかを知る必要があります。

 

疑似相関だということに気がつかずに、勝手に関係があると決めつけてしまうと、重大な判断ミスをしてしまう危険性が出てきます。なので、統計データを取ってみて関係性が見られたとしても、すぐには関係があると断定できないことに注意しないといけないんです。関係性について合理的に説明できるまで、うかつに判断を下さないというのも大事です。

 

プロセスやメカニズムをしっかり考えることが大事

重大な判断を下すためにデータを分析するという機会は、これから多くなってくるでしょう。

 

ただ、そこで重要になってくるのが、因果関係の有無です。

 

因果関係が無いにもかかわらず、統計的に関係性が見られたというだけで因果関係ありと判断してしまうと、その次の判断が狂ってきます。

 

必死になって一方の要素をコントロールしても、もう一方の要素が思ったようにコントロールできないという状態になってくるわけですから、場合によっては、要素のコントロールにつぎ込んだ時間やお金、労力が全部無駄になるということもあり得ます。

 

大事な判断を狂わせないためにも、関係性を生み出しているプロセスやメカニズムについて、合理的に説明できるかどうかが大事になってきます。

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