内気で話を聞くのが苦手な営業マンのための、話を聞く技術

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自分は内気な性格で、人に話を聞くのは苦手だと感じたことはありませんか?

 

コミュニケーションの極意は、相手の話をよく聞くことです。相手は何を欲しがっているのか、何をすれば喜んでくれるのかが分からないと、こちらは何をしたらいいのか分かりませんよね?

 

でも、会話が苦手で、どうしても聞きたいことを聞き出せないという人も多いでしょう。

 

そこで、話をうまく聞けないという人のために、何をどう改善したらいいのかをまとめました。

 

【目次】

話を聞く上で、押さえておきたいポイント

あまり人と接するのが好きでもないのに、営業に配属されてしまうと、結構つらいですよね。会社の上司から、「営業の極意は、お客様の声を徹底的に聞くことだ!」みたいなことを言われませんでしたか?

 

「そんなことを言われても・・・。お客様に適当に質問をして、返ってくる答えを聞くだけじゃダメなの?」と思うかもしれませんが、確かにそれだけじゃダメなんです。

 

相手の話を聞く上でポイントになってくるのは、次の7つです。

 

①相手に負担をかけない

②考えすぎない、決めつけない

③チャンスが来たら、迷わず動く

④自然体で接する

⑤ネガティブにならない、否定しない

⑥相手にこちらの反応が伝わるように

⑦共通点や共感が大事

 

人と接するのが苦手だという人は、この7つのポイントを意識するだけで、相手が話をしてくれるようになります。では、この7つのポイントについて、順番に解説していきましょう。

 

直球すぎる聞き方は、警察の職務質問みたいになってしまう

内気な性格の人がやってしまいがちな話の聞き方が、何の前置きもなく、いきなり聞きたいことを聞いてしまうことです。

 

例えば、いきなり

「お名前は?」

「要望は?」

「予算は?」

「何か質問は?」

みたいな感じで立て続けに質問されたら、まるで警察の職務質問のような感じで、相手に精神的な負担をかけてしまうんですよね。

 

実際に、質問される側になってみると分かりますが、なんだか威圧感を感じてしまいます。

 

相手に話をしてもらおうと思ったら、オープンな雰囲気を作らないといけないのに、内気な人は自分の世界に閉じこもってしまうため、直球的な聞き方になってしまうんですね。

 

お金のからむビジネスの話なわけですから、ふざけて会話をするわけにはいきませんが、逆に真面目になりすぎて重苦しい雰囲気になってしまうと、相手も話しにくいです。

 

内気な人は真面目な人が多いので、無駄なことを言わずにズバッと直球的な聞き方をしてしまいがちですが、相手に負担をかけないように、和やかな雰囲気になるように心がける必要があります。

 

この他にも、相手が答えにくい質問をしてしまうのもNGです。

 

例えば・・・

・相手がこちらの質問の意図を理解できない

・何を答えたらいいのかよく分からずに考え込んでしまう

・会社の機密情報に接触するようなもの

・・・などです。

 

特に、相手の機密情報を無理やり聞き出そうとすれば、相手はこちらに不信感を持ってしまい、余計に話をしてくれなくなりますよね。こんなやりにくい会話をしていたのでは、相手は話すのも嫌になってしまいます。

 

なので、話を聞く際には、相手が負担を感じないように、配慮する必要があるんです。

 

相手はこちらのシナリオ通りには動いてくれない

完璧主義な傾向の強い人だと、事前に話を聞く前に、頭の中で何を聞くのかを整理します。こちらの質問に対して相手がどう答えて、それに対してさらに何を聞いていくのかを徹底的にシミュレーションしてしまうんですよね。

 

でも、シミュレーションした通りにうまくいくということは少なく、たいていはこちらのシナリオ通りにはなりません。

 

話をしていて、思わず「えっ!そうなの?!」とびっくりするような方向に話がそれてしまい、完璧に作ったシナリオが一瞬にして崩壊するということも、よくあります。

 

話を聞く前に準備をしておくことも大事ですが、あまり完璧にこだわりすぎるのも問題です。人は見た目によらないということもよくあるので、あまりにも決めつけてかかるのも、よくありません。

 

シナリオ通りに完璧にやろうとするよりも、どこに話がとんでも対処できるだけの柔軟性を持っておいた方がいいんです。聞き上手な人は話題が豊富で、どこに話がとんでしまっても、うまくフォローできるんですよね。

 

それに、相手をシナリオ通りに動かそうとすると、相手も負担を感じてしまうので、話しにくくなります。事前の準備はちゃんとするものの、完璧さは求めないという姿勢が大事です。

 

チャンスが来たら、すぐ行動!

話を聞く際には、タイミングが結構重要になってきます。

 

話をするのが苦手だと、うまく話を切り出すことができません。話しかけようかどうか迷っていたら、結局、話ができずに終わってしまったという経験がある人っていますよね。

 

「あ~、何かきっかけが欲しい!」と思いながらも、何かきっかけをつかむのを待っていたのでは、何もできずに終わってしまいます。相手のことも考えて、手の空いた隙を狙って、話しかけましょう。

 

ただ、注意しないといけないのが、相手の状況を読むということ。相手が忙しくて時間が取れない時に、営業の電話なんてしてしまったら、相手をイラッとさせます。

 

私が税理士事務所にいたときの経験ですが、確定申告の忙しい時期にコピー機の営業の電話をしてきた人がいました。

 

コピー機を売っている方としても、年度末なので売上を伸ばそうとがんばって営業しているようですが、これでは完全に地雷を踏んでしまっています。もちろん結果は最悪で、忙しい時に電話をしてくるようなところからコピー機を買おうなどとは、誰も思いません。

 

自分のことばかり考えていると、話しかけてもよさそうなタイミングを見誤ってしまうので、必ず相手の都合も考えるようにしましょう。

 

会話は自然な流れで

相手に話を聞くにしても、いきなり突拍子もないことを聞けませんよね。「え?いきなり、その話?」みたいな反応をされてしまうと、話しにくくなってしまいます。

 

まずは世間話なんかをしながら、その流れで会話に入っていきます。

 

どんな風に入って行けばいいのか分からないというときには、落語が参考になります。

 

落語家さんは、舞台に上がってすぐに落語をやり始めるわけではありません。「まくら」といって、落語に入る前に観客の注意を引くための話があるんです。

 

会話をする際にも、強引に聞きたい方向にもっていくというのも、あまりよくありません。話しの流れを無理にねじ曲げようとすると、相手に嫌な印象を与えてしまいます。

 

会話は、あくまで自然な感じを心がけましょう。

 

ネガティブにならない、否定しない

会話の中で、ネガティブなワードがあると、相手に悪い印象を与えてしまって、あまり話してもらえなくなるので注意が必要です。

 

相手が「こんなことをしたい!」ということを話しているときに、リスクを指摘したり、否定したりするのは、なるべくやらないようにしましょう。

 

内気な人はリスクに敏感なので、ついついマイナスなところを指摘してしまうんですよね。

 

また、会話の途中で割り込んでしまうのもNGです。せっかく相手が話してくれているのに、それを止めてしまうと、相手は気分を害してしまい、話そうという気をなくしてしまいます。

 

相槌や反応がないと、相手は話す気を無くす

相手が話しているときには、ちゃんと話に反応するというのも大事です。相手が話しているときに、こちらが無反応だと、「話に興味がないのか?」と思われて、相手の話す気を無くさせてしまうんですよね。

 

内気な人は、無表情、無反応になりやすいので、なるべく相手の話に反応を示せるようにしましょう。

 

相手の話にうなずいたり、「へぇ~、そうなんですか。すごいですね!」みたいなポジティブな反応をすることで、相手はもっと話をしたいと思ってくれるようになります。

 

人は自分と共通点のある人を仲間だと思う

なかなか話をしてくれそうにない難しい相手とやりとりをするときに大事なのは、相手との共通点を見つけてアピールすることです。

 

出身地や出身大学が同じだとか、年齢が同じ、家族構成が同じ、好きなプロ野球チームが同じなど、共通点はたくさん探せます。人は自分と同じタイプの人を好きになる傾向があるため、共通点があると一気に打ち解けることができるんです。

 

他にも、共感できるものがあるというのも大事です。価値観や考え方が同じであれば、相手に「この人なら、分かってもらえる」と感じてもらえるんですよね。

 

難しい人が相手であれば、とにかく相手との接点を探すようにしましょう。

 

7つのポイントに共通すること

話を聞く上での7つのポイントをまとめましたが、この7つのポイントには共通点があります。それは、相手は自由に話すことができ、否定されないことです。

 

相手がなかなか話に答えてくれないと悩むこともあるかもしれませんが、相手が話してくれないのではなくて、自分が話させないようにしているだけなんですよね。

 

7つのポイントを意識して、相手が話しやすい環境を作れば、こちらも聞きたいことを聞きやすくなります。

 

また、しゃべるのが好きな相手なら、どんどん話をしてくれるようになるので、予期していなかった情報を得ることもできるかもしれません。

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