読解力を上げるために、たくさん本を読む必要はない

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国語の長文問題が、どうしても苦手だという人は、多いですよね。どんなにがんばっても、なかなか点数が伸びずに、嫌になる人もいるのでは?

 

読解力を高めるには、とにかく本を読もうという人もいますが、そんなことをしても、思ったほど国語の点数は伸びません。

 

国語の長文問題を攻略するための読解力を、どうやって身につければいいのかをまとめました。

【目次】

たくさん本を読めば、読解力が上がるという誤解

国語の長文問題って、いくら問題集をたくさん解いても、なかなか点数が伸びないですよね。他の科目と違って、問題集と同じパターンの問題がそのまま出るなんて、なかなかないですから、点数が取りにくいわけです。

 

そこで、そんな長文問題を攻略するために必要な読解力を高めるためによく言われることが、「とにかく、本をたくさん読もう」です。国語の点数が悪くて、これを言われた人は、多いのではないでしょうか?

 

たくさん本を読めば、それだけ読解力がついて、長文問題の点数も伸びるだろうという理屈です。でも、実際にがんばって本を読んでみても、思うように長文問題の点数って伸びませんよね。

 

本をたくさん読む子は、国語の点数がいい子が多いので、読書量を増やせば、読解力も身につきそうな気もしますが、実はここに落とし穴があります。

 

「本をたくさん読む→読解力が身につく」ではなく、「読解力がある→読書量が増える」というのが、正しいんです!

 

読解力のある子は、本を読むことによって、たくさんの知識を吸収できるので、知的好奇心が刺激されて、さらに読書量が増えるという好循環を持っています。逆に、読解力の無い子が、無理に本を読もうとしても、内容を十分に理解できません。

 

せっかくがんばって読んだのに、得られるものが無いと、結果として、読書が嫌いになってしまいます。本をたくさん読みまくって読解力を身につけようとするのは、完全に読解力と読書量の因果関係を取り違えているんですね。

 

本を読むのが嫌いだったのに、読解力が上がった私の経験

私はもともと、本を読むのが嫌いで、高校生になるまでは、まともに一冊の本を読み終えたという経験がありませんでした。読むスピードがかなり遅いうえに、飽きっぽいところもあったので、途中で投げ出してしまってたんですね。

 

そんな状態だったので、国語の長文問題も、適当に本文を流し読みして、問題の選択肢から、ほぼ直感を頼りに、答えを選んでました。そんないい加減な答え方だったので、もちろん点数の方もボロボロです。

 

どうがんばっても無理だろうと思っていたときに手にしたのが、現代文のカリスマ講師と言われる出口汪先生の本でした。(今ではもう絶版になってるみたいです。検索しても出てきません。)その本には、「国語には公式がある」みたいなことが書かれていて、「本当に、そんなもんがあるの?」と思いながら読んでましたが、書かれてある内容を実践してみたら、国語の長文問題にまともに解答できるようになってビックリ!

 

たくさん本を読みまくったわけでもないのに、点数は飛躍的に伸びて、衝撃を受けました。それだけではなく、本を読むスピードもアップし、内容の理解もちゃんと理解できるようになりました。

 

出口先生の本には、「国語は、論理が大事だ」ということが書かれてありましたが、まさに論理を身につけたことで、短期間のうちに国語の長文問題がまともに解けるようになったことには、驚きです。他の科目なら、短期的に点数を上げようと思っても、なかなか上がりませんからね。

 

読解力を上げるのに必要なもの

私は出口先生の本を通して、読解力を高めるためには「論理」が大事だということを知りました。でも、論理は文章を読み解いていく上で大事な要素ですが、それだけでは、完全に読めるようにはならないんです。

 

例えば、いくら論理が分かっていても、法律について何も知らない人が、法律の本を読んでも何も分からないのと同じです。読解力を高めるためには、論理以外にも、知識や経験も必要になってきます。

 

入門書のような本ならまだしも、何の予備知識や経験もないままでは、本に書かれた内容をしっかり理解するのは、難しいんですよね。なので、読解力を高めようと思ったら、論理・知識・経験が大事になってきます。

 

読書量だけ増やしても、効率は悪い

読書量を増やしていけば、それだけ知識や経験も増えますから、読解力もアップします。しかし、知識や経験は、積み重ねることでその効果が表れるものですから、少し本を読んだ程度では、ほとんど読解力は上がりません。

 

結局、読書量を増やすという方法では、読解力が上がるまでにかなりの時間と労力がかかってしまい、途中で嫌になってきて、挫折してしまうんですね。

 

一方、論理については、基本的な考え方をマスターして、読み方のコツを身につけるだけなので、短期間のうちに読解力を上げることができるわけです。実際に、私の読解力も、本をほとんど読んでいないのに、短期間のうちに急激に伸びました。「国語の成績って、こんなに簡単に伸ばせるのか」と感じてしまったくらいです。

 

なので、読解力を上げるのに、とにかくたくさん本を読もうというやり方は、かなり効率の悪いやり方なんです。読解力を上げるためには、まず論理を身につけましょう。

 

読解力のカギを握るのは、「論理」

ここまで記事をお読みいただければ、読解力と読書量には、あまり関係が無いということが、お分かりいただけたと思います。

 

読解力を高める上で、一番大事なのは「論理」なんです。

 

論理を知らずに、本をたくさん読んで知識や経験を増やそうとするのは、例えていうなら、英文法を知らずに、ひたすら英単語を覚えるようなものです。そんなことでは、まともに英文の読み書きができないですよね。

 

国語の問題というのは、本文中にその根拠が必ず示されています。本文に書かれてあることをもとに、論理的に考えて答えを導き出すことができれば、問題に答えることも簡単になります。

 

読解力で悩んでいるのであれば、本をたくさん読むことよりも、出口先生の本で、論理について勉強させることをおすすめします。

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