本を読めない人の原因。頭がモヤッとして読めない人の対処法

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本を読んでいると、まるで頭の中に霧がかかったようにモヤモヤしてしまい、内容が全然頭の中に入ってこないという経験はありませんか?

 

読むスピードが遅くなってしまったり、どんな本だったのかを聞かれてもちゃんと答えられなかったりと、困ったこともあるでしょう。

 

そうなってしまうのには、実は脳に原因があります。脳科学に基づいて、どのようにすれば読めるようになるのかを解説します。

本が読めない原因は何なのか?

周囲の人はスラスラ読めるのに、なぜか自分だけ読むスピードが遅い。そうなってくると、「もしかして、病気?」と不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。

 

病気というほどのものではないのですが、読むのが遅いという人には、脳に問題があります。考えられる脳科学的な原因は、次の3つです。

ワーキングメモリのオーバーフロー

ワーキングメモリとは一時記憶をつかさどる脳の部分で、私たちは脳で情報処理をする際に、このワーキングメモリという部分を使います。パソコンでいえばCPUにあたる部分です。脳に入ってきた情報は一度、このワーキングメモリという部分に蓄えられます。

 

このワーキングメモリという部分が情報処理をしてくれるおかげで、同時並行で物事を処理できたり、会話ができたり、計算ができたりするのです。

 

しかし、本を読めない人の場合には、このワーキングメモリの働きが弱いんです。そのため、本を読む場合に限らず、長い話を聞いていると、情報をワーキングメモリで処理しきれなくなり、だんだんと頭にモヤモヤがかかってきたような感じになって話を理解できなくなってしまいます。

 

またワーキングメモリの容量がすぐにいっぱいになってしまうことから、同時並行で物事を処理するのが苦手という人も多くいます。本を読んでいる最中に、文字がぼやけて見えるという人もいますが、パソコンでいえば、まさに情報量がCPUの性能を上回り、フリーズを起こしてしまった状態です。

 

処理しきれない量の情報が入り込んでくるものだから、頭がフリーズしてしまい、その結果として文字がぼやけて見えるというわけです。

 

前頭葉の働きがうまく制御できない

脳の中でも意思決定や情報の整理をつかさどる部分は、前頭葉と呼ばれています。読んだ本の内容をうまく整理できない人は、この前頭葉の働きをうまくコントロールできていない可能性が高いです。

 

前頭葉は、物や情報を整理する上で大事な部分でなので、この部分がうまく働かないと、情報や物の整理がうまくできません。

 

本を読むのが苦手な人の場合には、この前頭葉が必要以上に活動してしまうらしく、わずかな刺激でも過剰に反応してしまいます。いい意味でいうと、感受性が豊かであり、クリエイティブな才能を持った人という見方もできるでしょう。

 

さらにポップコーン効果といって、アイデアがポンポン浮かんできてしまうのです。アイデアマンになれるのはいいのですが、目の前のことに集中して取り組まないといけないというときに、余計な考えが頭の中にどんどん浮かんでくると、全然集中できなかったりします。

 

ワーキングメモリを通過してきた情報は、前頭葉で必要な情報とそうでない情報とで取捨選択されるようなのですが、情報の整理ができない状態だと、その取捨選択ができません。

 

前頭葉が過剰に反応してしまうため、情報をうまく整理できず、頭の中がごちゃごちゃしてきます。余計な考えもどんどんわいてきて、下手をすると頭の中がゴミ屋敷状態になってしまいます。

 

頭の中に情報を整理する棚のようなものがないため、情報が整理されることなく、あちこちに情報が散乱してしまっている状態です。結局、頭の中での情報処理がスムーズに進まずに、どんなに文章を読んでも理解できない状態になってしまうのです。

 

RASがうまく働いていない

人間は、五感を通して脳に送られてくる情報の全てを処理しているわけではありません。感じ取った情報をすべて処理していると、あまりの情報量の多さに、脳は一瞬でパンクしてしまうんです。

 

そこで、RAS(網様体賦活系)と呼ばれる部分がフィルターの役目を果たし、自分にとって必要な情報だけを選び取ります。新聞や雑誌を読んでいて、自分が気になる単語にパッと反応できるのは、このRASがあるおかげです。

 

RASがうまく働いていないと、どの情報を処理すべきなのかを決めることができなかったり、覚える必要のあることが全然頭に入ってこなかったりします。RASをうまく働かせるためには、事前に自分はどんな情報が欲しいのかをハッキリさせておく必要があります。

 

読もうとする本が、あまり興味を持てないものだと、脳は、その本の情報は自分にとって必要ないものだと判断してしまいます。そうなると、脳内での情報処理が行われなくなるため、内容が頭に入ってこなくなってしまいます。

 

原因から考えられる3つの解決策

本が読めなくなる原因は3つあることを解説しましたが、それらを踏まえると押さえるべきポイントは3つあります。

 

全部を読もうとしない

真面目な人は、文章を最初から最後まできっちり読もうとしてしまいます。ワーキングメモリの働きが弱くて、一度にたくさんの情報を取り込めない上に、前頭葉で情報の整理もちゃんとできないものですから、文章を十行程度読んだところで、頭の中はもうパンパンです。

 

それではどうすればいいのかというと、文章を全部読もうとしないことです。文章には、大事な部分とそうでない部分があります。

 

パレートの法則(別名80対20の法則)をご存知ですか?ざっくり言ってしまうと、この法則によれば、文章の重要な部分は全体の20%程度しかないのです。残りの80%は、重要性がかなり落ちる情報です。

 

ワーキングメモリのオーバーフローを防ぐためには、20%部分に集中して、残りの80%部分は軽く流す程度でいいんです!こうすれば、今までの20%程度の労力で文章が読めるようになり、ワーキングメモリにかかる負荷もかなり軽くて済みます。

 

予備知識を持っておく

法律のことを全然知らない人が、いきなり六法全書など読んでも何が書かれてあるのか全く理解できませんし、ITのことなど何も分からない人が、プログラミングの本など読んでも、何が書かれてあるのか分からないですよね。

 

でも、その専門分野の人であれば、ちゃんと予備知識もあり、何が書かれてあるのかがちゃんと理解できます。

 

本を読めないという人は、予備知識が不足しているせいで、少しでも専門的な内容が入ってきてしまうと、すぐにつまづいてしまいます。

 

なので、何が重要なポイントで、何が重要ではないのかを判断し、得られた知識を体系的に整理するためには、入門書などを読み込んで、予備知識を持っておくことが必要なんです。

 

読む前に仮説を立てる、興味を持つ

RASの力を使いこなし、重要な情報を効率よく集めるためには、読む前にどんなことが書かれてあるのかという仮説を立ててみるというのもお勧めです。

 

その本のタイトル、表紙、目次などを見れば、およそどんなことが書かれてあるのかの想像はつきます。さらに、どのへんに一番重要な情報が書かれてありそうなのかということも、わかってきます。

 

そうなってくると、あまり大事でない部分はサラッと読み飛ばし、重要な部分はじっくり読み込むというメリハリのある読み方というのが可能になります。

 

また、書かれてある内容に強い興味を持つということができれば、RASがそちらの方向を向くため、情報が頭の中に入ってきやすくなります。

 

まずは一冊の本を読んで自信をつける

本を読めるようにするための脳科学的なポイントは、先ほどの3つが重要ですが、そうはいっても、なかなか読む気になれないという人もいるでしょう。今まで一冊の本を最後まで読めたことがないという人ともなると、なおさらです。

 

自分は本を最後まで読めない人間だというネガティブなセルフイメージが出来上がってしまうと、なかなか読む気になれません。なので、まずは自分が興味を持てる、なるべく薄い本でいいので、とくかく一冊を読み終えましょう。

 

ちゃんと読めるんだという自信がついてくると、本を読むことに対する心理的なハードルも下がります。

 

ポイントを押さえて何冊も読んでいるうちに、読むスピードも上がってきますので、ぜひとも参考にしてみてください。

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