本を読まない子供が、読書好きになるために必要な3つのこと

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最近ではスマホが普及したせいもあり、本を読まない子供が増えましたよね。家ではゲームばかりで、本を読んでたくさんのことを知ってほしいと親が思っていても、子供はなかなか本を読む気にはなってくれません。

 

「本を読むのを好きになって欲しい!」

 

そんな、お父さんやお母さんの願いをかなえるために、もともと本を読むのが嫌いだった私が、どうすればいいのかをアドバイスします。

子供に本を好きになってもらうために

子供に本を読ませたいと思ったときに、まずどんな本を選びますか?たいていの親は、将来に何か役に立ちそうな本を選びますよね。

 

でも、子供は親が選んだ本を、なかなか好きにはなってくれません。それは、大人の価値観と子供の価値観が、違うからなんです。

 

その本が、読む価値があるかどうかを判断するときに、大人は、役に立つ内容の本かどうかで判断しますが、子供は、面白い本かどうかで判断するんです。大人は理性的な判断をするのに対して、子供は純粋で感情的なんですよね。

 

だから、大人が無理に「これは役に立つ本だから、読みなさい」と本を渡しても、子供にとって面白くない本なら、子供は興味を示さないんです。まず、子供と大人では、価値観の違いがあるんだという前提を理解してください。(と言っても、多くの人はわかっているかと思いますが。)

 

その上で、子供が読書好きになるために、大事なポイントが3つあります。

 

それは・・・

 

①子供の体験したことと、本の内容がちゃんとリンクしていること

②体験する、調べる、考える、やってみるという4つの要素が、セットになっていること

③好奇心を刺激する内容

 

この3つが、子供を読書好きにする上で、大事なポイントです。それでは、順番に解説していきます。

 

経験とリンクすることが大事

子供が読む本は、内容が子供の経験したことと関係があることが大事です。例えば、夏休みに科学教室に行った後で、化学や物理の本を読んだり、天体観測をした後で、宇宙の本を読んだりといった感じです。

 

大人であれば、知識も経験も豊富ですから、本の内容を自分の知識や経験と照らし合わせながら読むことができます。でも、子供の場合は、知識も経験も少ないので、そのまま本を読んでも、あまり理解できません。大人でいえば、法律の知識の無い人が、法律の本を読んでも、何が書かれているのか分からないのと同じです。

 

そんな何が書かれてあるのかよく分からない本なんて、読んでいて面白くないですよね。本に書かれていることを理解する上で、書かれてある内容に関係した知識や経験があるというのが重要なんです。

 

いくら知識を身につけるためとはいえ、何の前準備もないまま、いきなり本を読んだとしても、何が書かれてあるのかよく理解できません。自分の持っている知識や経験と本の内容を照らし合わせることができると、本に書かれてあることが理解できるようになります。だから、まずは経験をした上で、経験と本の内容がリンクしている必要があるんです。

 

体験する、調べる、考える、やってみるがセットになっていること

次に大事なのが、体験する、調べる、考える、やってみるという4つの要素がセットになっていることです。この4つがセットになることで・・・

 

・本の知識と自分の経験がしっかりと結びつくようになり、いろいろなことに興味を持つようになる

・学んだ知識を実際に使ってみることを通して、自発的に行動できるようになる

・知識だけでなく、自分の頭で考える力が身につく

 

・・・というようになります。

 

まずは体験してみて、興味を持つことです。興味を持てば、「なんでだろう?」という疑問もわいてきますし、もっとよく知りたいという気持ちにもなりますね。

 

そして、本を読んで調べること。なぜそうなるのかを自分の頭で考えること。それができたら、今度は身につけた知識を実際に使ってみることです。この4つの要素がそろっていないと、単に知識を頭の中に詰め込むだけの状態になってしまいます。

 

最近では、アクティブ・ラーニングといって、子供が先生の授業を一方的に聞いているだけでなく、テーマに沿って自分で課題を見つけて、自分で解決するという授業が行われるようになってきています。なので、アクティブ・ラーニングの授業についていけるようになるためにも、この4つの要素は重要なんですよね。

 

好奇心は、たくさん本を読むためのエンジン

子供と大人では、価値判断の基準が違うということを説明しましたが、子供が本を読むうえで大事なのが、好奇心を刺激する内容かどうかなんです。子供は本を読むときに、「面白くないし、面倒くさいけど、将来必要になるかもしれないから読んでおこうか」なんて考えません。

 

子供が自発的に本を読むようになるためには、子供の知的好奇心を満たす必要があるんです。子供の価値判断の基準は、あくまで面白いかどうか。

 

大人がいくら役に立ちそうな本を読ませようとしても、興味がわかないものを読むのは苦痛にしかならず、余計に本を読むのが嫌いになってしまいます。逆に、好奇心を刺激してくれるような本は、自分から読むようになります。

 

いろんなことに興味を持って、たくさん本を読むためには、好奇心って大事なんです。

 

子供に本を選ばせる

親としては、子供の将来が心配なので、どうしても将来に役立つ内容の本を読ませようと思ってしまいがちです。でも、この記事でも書きましたが、いくら大人の価値判断の基準で本を選んだとしても、子供にとってはプラスになりません。

 

名作と言われる本や、子供向けにやさしく翻訳された中国の古典なんかも、ちゃんと経験とリンクしないと、本の言葉の意味をちゃんと理解できないんですね。子供の頃には理解できなかった言葉も、大人になって経験を積んで、言葉と経験の間につながりができて初めて、「そうか、こういう意味だったんだ!」と理解できるようになります。

 

本で学んだ知識と自分の経験の間に、ちゃんとつながりが無いと、学んだことって役に立たないんです。

 

それに、大人が本を選ぶよりも、子供が自分の意志で読む本を選ぶことも大事です。子供が何に強く興味を持っているのかなんて、大人にはなかなか分かりませんから。親がしっかりと子供を導いてあげないといけないという気持ちもあるかもしれませんが、これからの時代には、自分で考えて行動するということが大事になってきます。

 

親の時代には常識だったことが、子供が大人になる頃には、常識でなくなっている可能性だってあるわけなんですよね。なので、自分の進むべき道を自分で決められるようにするためにも、本は自分で選ぶようにさせましょう。

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