長い文章を書くのが苦手な人にとっては、感想文、エントリーシート、報告書など、「書くの面倒くさいな~」と感じるもの。
いくら長い文章を書く機会は減ってきたとはいえ、それでもまだ長文を書かないといけない場面はあります。
でも、「文章力なんて無いし・・・」と自信を持てない人は、たくさんいますよね。
そこで、誰でも簡単に文章力を鍛え上げるために、三行作文をご紹介します!
【目次】
なぜ文章力を鍛えるには三行作文なのか?
「たった三行なんて、短すぎるんじゃないの?」とお感じではありませんか?
どうしてこんなに短いのかというと、実はこの三行というのが、論理的な文章の最小単位だからです。
感情を表す文章は短くなりやすいのに対して、論理的な文章は長くなる傾向があります。
「感動した」、「うれしかった」などの感情を表す文章であれば、一行で書けます。
しかし、論理的な文章となると、何を、どのように考え、どんな結論を出したのかという3つの要素が必要になってきます。
そのため、論理的に文章を書こうとすると、最低でも三行は必要だということになってくるんです。
多くの場合、他者から書くことを要求される文章というのは、論理的な文章であることがほとんどです。
だから、一番短い三行の文章を使って、長い文章を書き上げるための基礎を作り上げるわけです。
三行作文の3つのメリット
三行作文には、今までの作文術にない3つのメリットがあります。
そのメリットとは・・・
①毎日続けられる
分量がたったの三行しかないため、毎日無理なく続けられるというのが一番のメリットです。
トレーニングは毎日やらないと、力がつきません。
平日は忙しいから週末にまとめてやろうなんてことを考えていると、結局、休みの日もダラダラしてやらなかったりします。
分量を極限までしぼって毎日できるようにしているのは、三行作文を習慣化できるようにするためなのです。
ではなぜ習慣化にこだわるのかというと、毎日の習慣にしてしまった方が楽だから。
歯を磨いたり、お風呂に入ったりするのを面倒くさいと思う人は少ないですよね。
それは毎日の習慣にしてしまうことで、いちいち意識してやらなくても、自然とできるようになっているからです。
それと同じで、習慣化してしまえば、考えるのが面倒くさいだの、書くのが面倒くさいだのということはなくなります。
②効率よく思考力を鍛えられる
一つの作文が短時間で終わるため、限られた時間でいろいろなテーマにあたることができます。
とにかく作文の数を稼ぐことができるというのが、三行作文の特徴です。
数を稼いで経験をたくさん積むことで、いろいろな方向から物事を考えられるようになります。
従来のように、一つの文章を書き上げるのに何時間もかかってしまっていると、それだけ他のテーマについて考える時間が少なくなってしまいます。
変化の激しい時代に、効率よく思考力を鍛え上げようと思うなら、三行作文はうってつけなのです。
③ネット時代に適している
今や文章によるコミュニケーションの主流は、メールやLINE。
昔のように手紙で長い文章を書いて、それをポストに投函するということは、ほとんどありません。
短い文章でのやりとりが普通なのです。
こんな時代に意味もなく長文のメールを送ってくる人がいると、「ウザッ!」と思いませんか?
短く、簡潔に、論理的にというのが、今の時代に求められる文章なのです。
さらに短い文章のほうが、SNSでシェアされやすいという点も挙げることができます。
三行作文はネット時代を考えた時に、一番時代に合った作文術だと言えます。
文章の型は、序破急がおすすめ
作文の書き方でよく言われる文章の型に、起承転結と序破急があります。
国語の授業で一度は耳にしたことがあるという人も多いでしょう。
私がここでお勧めするのは、もちろん序破急です。
起承転結で書いても、もちろんOKです。文が一つ増えてしまいますが。
私が序破急をお勧めする理由は、こちらの方がリズム感や躍動感があり、作文していて楽しいからです。
起承転結だと、学者や評論家のような文章になる傾向があり、文章は固くて重苦しい感じになりやすいです。
論理的な思考力を鍛えるうえでは、起承転結もいいかもしれませんが、さすがに重苦しい文章を毎日書いて練習するというのは精神的にしんどいのではと思います。(まあ個人的な好みもあるので、そのへんは自由に決めてOKです!)
具体的にどう書けばいいのか
文章力を上げるためには、まず何をどのように書くのかですが、思考力を鍛え上げるのであれば、ニュースや新聞記事を題材にするといいでしょう。
その際に、書く内容としては、
①何について
②どのように考え
③どのような結論を出したのか
をまとめます。
例えば・・・
①海洋プラスチック汚染の問題が、深刻化している。
②プラスチックは自然には分解されず、そのため生態系にも大きな影響を及ぼしている。
③プラスチックのストローの使用を控えたり、レジ袋の代わりにマイバッグを持参するなど、プラスチック削減に向けた努力が必要になっている。
・・・という感じです。
新聞記事やニュースは難しすぎて、どうしても無理だという方は、三行作文で日記をつけてみるのをお勧めします。
その場合に書く内容としては、
①どんな一日で
②何に気づき
③どのように成長したのか
という感じでまとめましょう。
毎日アイデアや気づきを書き留めていく感覚で書き続けていけば、文章力の基礎も身につきます。
たくさん書いて文章力の基礎を身につける
三行作文は、文章自体を書くのに、時間はあまりかかりません。
だから、毎日書いても負担をあまり感じないし、文章力だけでなく思考力も鍛え上げられていきます。
上達するためには、とにかくたくさん書くということが大事で、慣れてくれば面倒くさいと感じずに、スラスラ書けるようになってきます。
でもそれでは「長い文章は書けなくてもいいの?」って思いますよね?
文章の基本骨格となるこの三行さえちゃんと作文できてしまえば、後はこの基本骨格に肉付けするような形で文章を膨らませていくことは可能です。