この世界から「コミュ障」という言葉をなくしたい
このブログは、2017年11月、文章作成のノウハウを扱うブログとして誕生しました。
当時の私は、ブログ運営のことなど全く分からず、全てが手探りからのスタート。協力者はおらず、全て私一人です。分からないことは、全てGoogle先生が教えてくれました。
人間関係を構築するのが苦手だった自分にとっては、何でも教えてくれるGoogle先生の存在はありがたかったです。その反面、人に直接聞くという機会は減ってしまいます。そのせいもあって、かえってコミュ障が改善しなくなってしまう原因にもなっていました。
「コミュ障」とは、よく知られているように「コミュニケーション障害」の略称です。多くの場合、単にコミュニケーションが苦手という状態を指しています。本来は、障害という言葉から連想されるような何か重たいハンデを抱えているというわけではありません。
ところが最近では、価値観の多様化に加え、コロナ禍によって人と会う機会も減ったことにより、コミュニケーションの行き違いが多発するようになっています。相手の姿が直接見えないSNSやチャットツールでのやり取りは、相手の状況をイメージする高度なコミュニケーション能力が求められます。
「ちゃんとした言葉を使えば、伝わって当たり前」
こうした大前提が崩れてしまい、SNS上で毎日のように繰り広げられる言葉の殴り合いに嫌気がさしているという方も多いのではないでしょうか。
・言葉は通じるのに、話は通じない
・何回説明しても伝わらない
・そうは言っても、誰とも関わらずに生きていくわけにもいかない
SNSは気軽に人と人のつながりを作れる便利なツールですが、一歩間違えば人生を狂わせかねない大きなリスクもあります。
コミュニケーション能力のある人なら、多くの人を巻き込んで大きな成果を出せます。その一方で、コミュニケーション能力の無い人は、どうしても協力関係を作るのが苦手です。そのため、相対的に大きなハンデを背負うことになってしまいます。
そんなコミュニケーションの問題と向き合えるように、このブログではコミュニケーションに役立つ情報を提供しています。
コミュ障の当事者として
このブログの立ち上げ当初は、作文の書き方の記事がメインでした。そして今では、コミュニケーション全般を取り扱うようになっています。
こうしてブログの記事を書いていても、私自身、もともとコミュ障がひどかった人です。
だからこそ、普通の人が当たり前に感じてスルーしてしまうような細かい部分にまで気がついて言語化することができるという強みがあります。
最近の学校の授業では、IT機器を活用して自分が話しているところを記録して後で振り返りをするなど、コミュニケーションのやり方も教えるようになっています。ところが、昔の教育で育った人ともなると、コミュニケーションのやり方など学校でまともに教わったことがないという人がほとんどです。
とりわけ昭和生まれの世代ともなると、感想文では「感じたまま書きなさい」と言われて具体的な書き方がわからず、作文が嫌になったという人も多いのではないでしょうか。(私も、その一人です。)その場の雰囲気で適当にこなすというのが苦手なASDの子にとっては、具体的な手順を示してもらわないと、何をどう書いたらいいのかわからずに混乱してしまいます。
学校での教え方が自分に合わなかったとしても、本屋さんに行けばビジネス書のコーナーにコミュニケーションのやり方を紹介したような本はたくさんあります。
ただ、そうした本をたくさん読んだからといって、果たして誰もがApple創業者のジョブズやAmazon創業者のベゾスのようなカリスマ的なプレゼンができるようになれるでしょうか?
人には一人ひとりに個性があり、得意や不得意も異なります。プレゼンのカリスマのマネをしようとしても、どうしても上手くいかないというケースも出てきます。
個別にコミュニケーションの相談に乗ってくれるところというのは、それほど多くはありません。「一体、誰に相談したらいいのか・・・」と悩む人も出てくるでしょう。
そんな困っている人のお役に立てるように、このブログでは、コミュニケーションの基本スキル(書く、聞く、読む、話す)に加え、表現力のアップや非言語コミュニケーションといったジャンルも扱っています。
それぞれのジャンルについては、内容を細かく分けていき、読み切りの記事で詳細に解説していきます。こうすることで、ちょっとしたお悩みにも対応できるようになります。
読者一人ひとりが、ご自身が抱えている課題に合わせて、コミュ障改善のヒントを見つけ出してもらえればと思っています。
国語と認知科学の融合によるイノベーション
世の中の教育は、たいてい健常者である平均的な人に合わせるように最適化されています。そのため、平均的なものから大きくはみ出してしまっている発達障害の人にとっては、どうしても上手く理解できないという部分が出てきます。
私も、コミュニケーションの上達方法については「たくさんの人と接するようにしたらいいよ」だとか「相手の立場になって考えなさい」といったアドバイスしか受けた経験がありません。内向的であり相手の気持ちを想像することに困難さを抱えているASDの人にとっては、かなり無理のあるアドバイスです。
健常者の人とは考え方のズレた発達障害の人にとっては、適切なアドバイスもないまま人と接すると、地雷を踏んでしまうことになりかねません。下手をすれば、コミュニケーションをとることがトラウマになってしまいます。
また、ASDの人は、フワッとした抽象的なアドバイスが苦手です。具体的にどうしたらいいのかをイメージできずに混乱して固まってしまうということも多くなります。
健常者に最適化されたやり方ばかりを押しつけるのではなく、その人に一番合ったやり方はどういったものなのかを考える必要があります。
そこで私が注目したのが、情報処理という観点から知の働きや性質を理解する「認知科学」と呼ばれる学問です。どんな人の場合には、どんな言葉が、その人の脳内でどのように処理され認識されていくのかを理解することで、適切なコミュニケーションのやり方を知ることができるようになります。
認知科学の中には、AIに関するものや、進化という過程に注目して心の働きを説明しようとする進化心理学という分野が含まれています。
こうした最先端の学問と国語を融合させることで、これまで感覚や雰囲気的なものに頼りがちだった教え方を、科学的な理論に基づいた具体的で各個人に最適化された教え方に変えることができます。
このブログでは、コミュニケーションのテクニックを可能な限り科学的に解説していきます。そうすることで、ちゃんと意味を理解できないと行動にうつれないという人の役に立つはずです。
言葉とピアサポート
このブログで扱っている記事ジャンルの中には、発達障害のコミュニケーション以外にも、カウンセリングやスピリチュアルといったジャンルがあります。
カウンセリングの記事で対象にしているのが、主にアダルトチルドレンの人です。アダルトチルドレンの人は心にトラウマを抱えているため、人間関係をうまく構築するが困難です。そういった人たちに対しては、コミュニケーションのテクニック的なフォローだけでなく、メンタル面のケアも重要になってきます。
私自身が、無自覚ではあったものの、かつてアダルトチルドレンでした。うまく他人に頼るということが難しく、他人を信頼して何かを任せることに困難さを感じていました。そうしたこともあり、同じような苦しみを抱えた人の役に立てばと記事を書いています。
いつかピアリーダーとして、アダルトチルドレンの自助会を主催しようと考えています。
スピリチュアル関係については、とある占い師の先生に鑑定してもらったのをきっかけに興味を持つようになりました。私がマジックやコールドリーディングといったものに興味を持つようになったのも、それがきっかけです。
占いの悩み相談では、やはり人間関係の悩みというが非常に多く寄せられます。私も鑑定してもらった時には、上司との関係で悩んでいました。当初は「占いで解決できるのか?」と懐疑的でしたが、話を聞いてもらえるだけでも楽になります。
話を聞いてもらって楽になるというのは、自助会にも通じるものがあります。自助会では「言いっぱなし、聞きっぱなし」が原則で、批判や説教をされる心配がありません。
心に問題を抱えていると良好な人間関係を築くのが難しく、それが生きづらさにつながりやすくなります。
このブログでは、単にコミュニケーションのテクニック的なことばかりを紹介するのではなく、メンタル的な部分にも配慮することで、コミュ障をなくしていくことを目指しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
このブログが、読者の皆様のお役に立てることを願っています。