薄っぺらいことしか言ってないのに、なぜか話を聞いてもらえる人。
中身のある話をしているのに、なぜか聞いてもらえない人。
どうしてそんな不公平が起こってしまうのか?
「何でこっちの話を聞いてくれないの!?」と感じることは、一度や二度はあるもの。ポイントは、潜在意識をうまく使えるかどうかにあります!
潜在意識を活用して、相手に話を聞いてもらえるようにするための方法とは・・・
【目次】
話を聞いてもらう上で重要な3つの要素とは
話を聞く、聞かないの基準となっているものは何なのか?
それさえ分かれば、どうすればいいのかもハッキリしてきますよね。
実は、話を聞いてもらうためには、次のエトス、パゴス、ロゴスと呼ばれる3つの要素が重要であることが知られています。
この3つさえ押さえれば、相手は、あなたの話を聞くようになります。
エトス
まず一つ目が、エトスと呼ばれるもの。
エトスとは、その人の人格的な要素のことで、具体的には経歴、肩書、実績、地位、立ち振る舞いなどです。
エトスはとりわけ重要な要素で、これがあるかどうかで話を聞いてもらえるかどうかに、かなり影響します。
誰だって、肩書や実績が無いのに、エラそうなことを言っている人の言うことなんて、聞かないですよね。
逆に、すごい実績や経歴の持ち主なら、説得力はそれだけ強くなるわけです。
パゴス
二つ目がパゴスと呼ばれるもので、聞き手の感情に働きかける要素です。
情熱的に話す人や、面白いことを話す人なんかは、まさにパゴスの例です。
話を聞いていて、思わずこちらも胸が熱くなったり、楽しいと感じたりすれば、相手の話に引き込まれていくんですね。
感情の持つパワーは理性よりも強力で、話している内容が、たとえ中身のないものであったり、論理的にメチャクチャなものであったとしても、思わず聞いてしまうんです。
ロゴス
3つ目がロゴスと呼ばれる、知性に関する要素です。
話している内容が論理的であれば、「この人は、頭がいいのかも」と思ってもらえ、話を聞いてもらいやすくなるんです。
何を言いたいのかよく分からない人よりも、話が分かりやすい人の方が、話を聞いてもらいやすいですよね。
ビジネスの世界(特にプレゼンをするとき)では、ロゴスはけっこう重要な要素になってきます。
三要素と意識の関係
話を聞いてもらう上で重要な3つの要素についてご紹介しましたが、これらは潜在意識、顕在意識と関係があります。
そして、その強さも、それぞれ異なってきます。
潜在意識と顕在意識
人間の意識の大部分は、潜在意識であると言われています。
そして、潜在意識と関係があるのが、エトスとパトスです。
誰だって、相手のすごそうな肩書や実績を見れば、「この人は、信用できる人だ」と無意識的に判断します。
感情の面でも、熱く語っている人を見れば、こちらもそれに無意識的に影響を受けるもの。
一方、顕在意識と関係があるのが、ロゴスです。
考えるという動作は、意識的に行われます。
なので、相手の話を聞いて、何か間違ったことを言っていないかなどを判断するのは、顕在意識が行うことなんです。
三要素の強さの順
以前の記事で、潜在的の方が、顕在意識に比べて、圧倒的に強いということをご紹介しました。(まだの方はコチラ→潜在意識の使い方!顕在意識との違いと9つの特徴とは)
ということは、潜在意識に属するエトスとパゴスの方が、顕在意識に属するロゴスに比べて、圧倒的に強いということになるんです。
これこそが、薄っぺらい内容のことしか話していないのに、なぜか話を聞いてもらえる人が存在できる理由です!
話す内容が重要だと思われがちですが、実は、話している内容の影響力なんて、肩書や見た目に比べれば、たいしたことがないんです。
そのことに気がつかないと、話を聞いてもらえなかった時に、「きっと話のネタがよくなかったんだ」と勝手に思ってしまい、ひたすら話の中身にこだわってしまいます。
話の中身をいくらよくしたところで、エトスとパゴスが伴わなければ、結局、相手は話を聞いてくれません。
「話し方をたくさん勉強したけど、ダメだった」と言う人は、ここに問題があります。
さらに、エトスとパゴスを比較した場合、エトスの方が大きいと言われています。
すごい肩書や実績のある人の方が、感情的に熱く語る人よりも、話を聞いてもらいやすいわけです。
いくら熱く語っても、実績ゼロでは、聞き手の反応は薄いですよね。
なので、三要素の強さの順をまとめると、エトス>パゴス>ロゴスという順番になります。
潜在意識の攻略が重要
話を聞いてもらうには、話の中身など、あまり重要ではありません。
だから、話のネタを考えるのに時間と労力をかけるよりも、もっと他の部分に力を入れるべきなんです。
特に、人格的な要素であるエトスに関連するものが、重要になってきます。
具体的に、どんなところに力を入れればいいのかというと・・・
一番簡単にできるのが服装対策
何と言っても一番手軽にできて、しかもすぐに効果が得られるものが、服装対策です。
誰だって、汚い服を着ている人の言うことなんて、あまり信用しないですよね。
採用試験の面接で、見た目からして清潔感の無い人は、一発アウトです。
髪型やメガネなども、少し変えるだけでガラッと印象が変わることがあります。
こういったファッションは、相手に与えたい印象に応じて、使い分けたいもの。
注意しないといけないのが、いくら見た目が重要だからと言っても、とにかくオシャレをすればいいというものでもありません。
場の空気にそぐわない格好だと、逆に浮いた存在になってしまいます。
浮きすぎないようにTPOをちゃんと考えた服装にすると同時に、周囲の人よりも少しだけいい格好になるように調整するのがポイントです。
姿勢、しぐさ、声、表情の重要性
いくらいい服を着たとしても、姿勢がおもいっきり猫背では、相手に与える印象も、よくありません。
猫背は、相手に対して、ひねくれ者や内気な人という印象を与えてしまいます。
また、動きに無駄が多いと、なんだか仕事がデキない人のような印象を与えてしまいます。
声や表情も重要で、ハリのある声で、にこやかな表情で話せば、相手も自然と話を聞いてみようかと思うもの。
服装対策は手軽にできるものの、姿勢、しぐさ、声、表情ともなると、日頃からのトレーニングが重要になってきます。
スッと伸びた姿勢に、大きくゆったりとした力強い動作、落ち着いた低い声に、引き締まった表情ともなると、説得力はグッとアップします。
実績を積み上げる
相手に話を聞いてもらう上で、おそらくこれが最強ではないかというもの・・・それが「実績」です!
とりわけ、圧倒的な実績の持つパワーは、すごいです。
誰だって、実績No.1と聞くと、「なんか、すごそうだ」と感じますよね。
それだけ実績は、相手に暗示を与える効果も強いんです。
ただし、実績は、効果がかなり強い反面、簡単には手には入らないもの。
競争が激しい分野でNo.1になるのはしんどいですが、マイナーな分野で勝負したり、自分が絶対的な自信がある分野でNo.1になるというのも、一つの手です。
ビジネスの世界ともなると、実績の無い人は、何も話を聞いてもらえません。
実績がゼロという場合には、まずは身近なところから地道に積み上げていくしかないでしょう。
話を聞いてもらえないという人は、エトス、パゴス、ロゴスの順番に対策をしていくことが重要です。
「がんばって話のネタを考えているのに、全然聞いてもらえない!」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
エトス、パゴス、ロゴスに関しては、こちらの書籍を参考にしました。(ちなみに、著者は、お笑いコンビ「パックンマックン」のパックンことパトリック・ハーランさんです。)