長い文章を書くのに、絶対と言っていいほど必要な「構成メモ」。
これを、文章を書く前に作らずに、いきなり書き始めるのは、地図を持たずに知らない場所にいくようなもの。
途中で何を書いたらいいのか分からなくなったり、何度も書き直すことになったりします。
構成メモがどれだけ大事なのか、そして、何を書けばいいのかについて、ご紹介します。
【目次】
構成メモの段階で、文章の質が決まる
文章の質は、構成メモを作る段階で、8割くらいは決まってしまうと言っても過言ではありません。
料理でも、どんな材料をそろえるのかや、それをどんなレシピで料理するのかで、いい料理になるかどうかが決まるのと同じです。
どんな読み手を意識して、どんな説得材料をそろえるのかで、ちゃんと読んでもらえる文章になるかどうかが決まるんです。
それなりの長さの文章を書くとなると、文章の全体像を把握するためにも、構成メモは必要になってきます。
構成メモがないと、複雑な文章の構成を頭の中だけで整理しないといけなくなるので、長い文章を書き慣れた人でもない限り、頭が混乱してしまうんですね。
作文が苦手な人ほど、構成メモを作らない
事前の準備がものすごく大事だというのに、作文が苦手な人のほとんどは、構成メモを作らないんです。
その理由としては、
①面倒くさい
②時間が無い
③作り方が分からない
といったところでしょう。
そもそも、小学校なんかの作文指導では、感じたことをそのまま書こうという教え方をしているところがたくさんありますから、事前に考えを整理する習慣が身につかないんですね。(最近では、論理的な文章を書く指導が重要視されるようになってきたので、少しは改善しているかもしれませんが・・・。)
結果として、内容構成に問題があったり、最後まで書ききれない(もしくは、オーバーしてしまう)ということになり、作文嫌いな子を増やしてしまいます。
だから、作文が得意になるためには、構成メモが大事なんです!
ちなみに、私も小学生の頃は「感じたことを、素直に書きなさい」という無茶ぶりな作文指導を受けたせいか、まともな文章が書けずに、作文は大嫌いでした。
でも今では、構成メモでちゃんと事前準備をして書いていますので、こうしてブログの記事も、たくさん書けています。
うれしいことに、記事を読まれた方から「文章書くの、うまいですね~」と言ってもらえることもあります!
いい文章に仕上げようと思ったら、やはり「構成メモ」を作ることって大事ですね。
長い文章を書くには、構成メモは絶対に必要
家を建てるのに設計図が必要なように、長い文章を書くときには、構成メモが必要になってきます。
設計図もないまま家を建てたら、どうなりそうかなんて、だいたい想像できますよね。
作文でも、構成メモがしっかりしていないと、どうなるのかというと・・・
①必要な資料やデータが足りていないことに後から気づき、もう一度調べ直すことになる。
②書いていたら、内容が膨らみすぎてしまい、結論にたどり着けない。
③書いている途中で自分の考えが変わってしまうと、書き直しのムダが生じる。
④作文の最初と最後で、考え方に矛盾が生じていることに気が付かずに、文章を読んだ人からおかしいと指摘されてしまう。
こんな感じで、いろいろと面倒なことになるんですね。
調べ直しや書き直しのムダに比べれば、構成メモ作りにかかる時間や労力は、少なくて済みます。
だから、長い文章を書くときには、面倒くさがらずに、構成メモを作っておいた方がいいんですね。
構成メモには何を書けばいいの?
構成メモの重要性が分かったところで、次の問題は具体的に何を書くのかです。
実際に書き始める前に、どんな準備が必要なのかについて解説します。
構成メモにまず書き出さないといけないこと
構成メモに書き出しておかないといけないポイントとしては、3つあります。
まず一つ目が、テーマ(または文章のタイトル)です。
これが決まれば、文章の方向性も決まってきます。
そして二つ目が、読者。
どんな読者に向けて書くのかによって、必要となる説得材料も変わってきますし、どんな感じの文章にすれば読んでもらいやすいのかも変わってきます。
年齢、性別、どんな話題に反応しやすそうなのかといったことは、意識しておきましょう。
最後に、読者を説得するための材料です。
どんな材料が使えそうなのかを、おおまかにリストアップしておきます。
この3点を把握できていれば、これから書き上げる文章をどんなものにすればいいのかというイメージがわいてきます。
また、この3点とは別に、必要に応じて、なぜその文章を書くのかという目的も書き出しておいた方がいい場合もあります。
目的をハッキリさせておいた方が、どうすれば読み手にうまくアピールできるのかといったアイデアも出てきやすくなります。
文章作成の下準備
さきほどの3点の準備が整えば、今度は文章の型の準備です。
どのように文章を展開したいのかによって、序破急型や起承転結型を選択します。
そうすれば、文章がいくつくらいのパートに分かれそうなのか決まりますよね。
これで、段落をどうするのかも決定です。
あとは、それぞれの段落について、その段落のキーとなる重要な文を一つずつ書き出しておきます。
ここまでくれば、文章を書き始めるための下準備は完了です!
文章完成までの3ステップ
それでは、ここまでのおさらいも兼ねて、文章を書き上げるまでの3つステップをまとめます。
最初のステップが、テーマ(または文章のタイトル)、読者、材料の書き出しでしたね。
この3つをハッキリさせないまま、いきなり書き出してしまうと、方向性がメチャクチャな文章になりやすいので、気をつけましょう。
次のステップが、段落の決定と、その段落で中心となる一文の準備です。
ここまでくれば、文章の骨組みは完成です。
最後のステップは、段落ごとに準備した一文をもとにして、各段落を順番に完成させていくだけです。
文字数制限や時間制限がある場合には、段落間でバランスを取りながら調整します。
これで文章の完成です!!
構成メモをちゃんと作り、この3つのステップで作文すれば、いい文章を書き上げることができます。