年末年始に年度末、これから忙しい時期を迎えますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
このような時期になると、忘年会だの、同窓会だの、歓送迎会だので、スピーチをやらされることも多くなってきます。
人前で話すのは苦手なのに、「お前、しゃべれ。」みたいなことを言われ、断り切れずに嫌な思いをすることも。
私も、もともとは人前で話すのがメチャクチャ苦手でした。
そこで今回は、私が過去にうまいと言われたスピーチをもとに、スピーチを劇的にうまくする方法を解説します。
【目次】
スピーチは序破急を意識する
最強とも言えるテレフォンショッピングの話し方
急に「何か一言しゃべってよ!」なんて言われると、話が苦手な人は、何をどのように話していいのか分からずに、困ってしまいますよね。
まず、話すネタに困ります。
どんな内容の話をしたら、ちゃんと聞いてもらえるんだろうかと悩みますよね。
次に、ネタはあっても、それをどのように話せばいいのかで、困ってしまいます。
そこで参考になるのが、テレフォンショッピングです。
テレフォンショッピングの司会者がやっている話し方を、そのままマネすればいいんです。
テレフォンショッピングといえば、たいていの人は「ジャパネットたかた」を思い起こすのではないでしょうか?
あの独特な高い声のしゃべりで人気があった高田明社長は、もう引退されてしまったようですが・・・。
テレフォンショッピングでは、消費者にとって「これは便利!」と思わせるような不便を解消してくれる商品や、「こんなアクセサリーが欲しい!」というような欲求を満足させてくれるような商品が取り上げられます。
つまり、これを話のネタに置き換えると、聞き手の問題点を解消してくれるようなことや、聞き手の欲求を満足させるようなネタを選べばいいということになります。
また、テレフォンショッピングの司会者の話し方は、序破急に基づいています。
まず、序の部分で、「みなさん、こんな経験はございませんか?」という言葉で、聞き手の注意を引きます。
次に、破の部分で、「そこで今回ご紹介したい商品がコチラ!!」と問題の解決法を示し、聞き手に「こんな商品欲しいな~。」と思わせるわけです。
最後に、急の部分で、「今回は特別価格にてご案内いたします!」と聞き手に商品を買いたいと思わせるような締めの一言で、行動をうながします。
このテレフォンショッピングのやり方をマネするだけで、スピーチの力は劇的にアップします。
課長から絶賛された、私の朝礼でのスピーチ
私は人前で話すのが、大の苦手です。
しかし、会社員時代に朝礼のスピーチ当番が回ってきてしまいました。
全員やらされるので、さすがに断れません。
50人ほどいる前でしゃべらされるわけですから、結構緊張もします。
しかも、うまく話をできずに、グダグダな状態になってしまうと、たくさんいる人の前で恥をさらすことになってしまうわけです。
人前で話すのが苦手な私には、考えただけでも恐怖としか言いようがありません。
そこで思いついたのが、先ほども述べたテレフォンショッピングのやり方でした。
ここで、どんなことを話したのかを可能な限り思い出して書いてみたいと思います。
みなさんは普段、作業をしていて、もっとこれは効率よくできるのではないかと感じたことはないでしょうか?
出荷検査工程では、製品の測定で得られたデータを客先用の書類に転記する作業を手作業でやっていたため、出荷品の測定にこれまで1ロットあたり、3分程度の時間がかかっていました。
それをExcelのマクロを使うことで、データやロットIDの転記を自動で行えるようにし、測定にかかる時間を1ロットあたり30秒ほどに短縮しました。
さらに手入力によるロットIDの記入ミスもゼロにすることができ、作業効率が大幅に向上するとともに、作業者への負担も減らすことができました。
みなさんの身の回りにも、ちょっとした工夫で作業効率を上げることができるものがあるのではないでしょうか?
出荷検査工程では、これからも作業効率の向上を通して、不良の低減に努めてまいります。以上です。
このスピーチをやった次の日だったと思いますが、現場にいて朝礼に参加していなかった直属の上司から、「お前、昨日の朝礼で何しゃべったんや?課長がえらい絶賛しとったぞ!」と言われました。
苦労して作ったスピーチだっただけに、反響も大きかったようです。
どんな工夫をしたのか?
それでは、テレフォンショッピングのテクニックをどのように応用していったのかについて、解説していきます。
まず、どんなネタで話すのかについてですが、私は自分の改善活動を取り上げました。
それは自分の能力(Excelでマクロを組める能力)を使って問題解決ができるということをアピールするためです。
それに、現場作業者にもっと自主的に改善活動をしてほしいと思っている上の役職の人にも喜ばれるからです。
ネタが決まれば、次は話の構成です。
まず、聞き手の興味を引くために、やはり最初は疑問形で問いかけました。
「こんな経験ないですか?」と問いかけることで、聞き手は一瞬考え込みますし、「興味ないわ~。」と聞き流されることも少なくなるのです。
また、聞き手の共感も得やすくなります。
これが、序の部分です。
次に、破の部分では、自分がどんな改善活動をやって、それによってどんな成果が得られたのかを、具体的な数字も交えながら説明します。
今まで面倒くさかったものが、これだけ楽になったよということがアピールできれば、聞いている方は、すごいと感じるわけです。
最後に、急の部分では、聞き手に行動をうながす部分で、「みんなも改善活動をやろう!」と呼びかけ、これから不良の低減につとめていくと決意表明もやっています。
これが、「現場の人には、もっと頑張って欲しいな~。」と思っている人たちには、ウケがよかったのです。
苦手な人の特徴と対処法
とりあえず、ここまでで型にハメて話をすればいいというのは分かったけど、それでもスピーチをするのが不安という人のために、スピーチが苦手な人の特徴と対処法をまとめておきます。
話すときに頭が真っ白になってしまう
スピーチが苦手な人に一番多いパターンがこれでしょう。
誰だってたくさんの人を前に話をするとなると、緊張しますよね。
このタイプの人は、完璧なスピーチをやろうとしすぎです。
変なことを言って反発を買ったらどうしようだとか、うまく話せずに恥をかいたらどうしようかだとか考えすぎてしまい、それが原因で話せなくなります。
あまりスピーチのことで、そこまで神経質になる必要はありません。
たいていの場合は、こちらががんばってスピーチしても、軽く聞き流されてしまうケースがほとんどです。
しかも、いいスピーチをしたところで、それをちゃんと覚えてもらえるのは、わずかな期間です。
私の場合も、反響があったのは、せいぜい翌日までです。
万人の心に刻み込まれるような名スピーチができるのは、もはや神レベルな人ですが、そんな人はめったにいません。
たいていの場合は、聞き流されて終わりで、しかも話した内容もすぐに忘れ去られてしまうと思えば、あまり緊張もしないでしょう。
思いついたことをダラダラと話してしまう
急に指名されてスピーチをやらされ、準備もちゃんとできていないため、とりあえずダラダラとしゃべってしまうという人も多いでしょう。
自分の考えをちゃんとまとめるのが苦手なせいで、話にまとまりがなく、しゃべっているうちに自分は何を話しているのかがわからなくなってくるというパターンです。
スピーチは何かのイベントや朝礼などの場でやらされることが多いわけですから、事前に「もしかしたら、一言何か言ってくださいって言われるかも。」くらいのことは思い浮かぶはずです。
まとまりのない話をダラダラとやってしまうと、聞いている方の記憶には、話の内容がほとんど残りません。
さらに話す時間にもルーズになってしまうものですから、下手をすると「あの人は、話が長い。」と言われて終わりです。
序破急の構成を意識するとともに、話す時間が長引かないように注意しましょう。
相手の気を引く要素がない
いくら話をしても、なかなか聞いてもらえないと悩む人は、相手のことを全く考えていません。
自分の価値観をやたらと相手に押し付けてしまっていませんか?
話を聞いてもらおうと思うのであれば、相手の気を引かなければなりません。
そのためには、聞き手の目線になって考える必要があります。
ただの押し売りになってしまわないように、もっと相手のことを考えましょう。
リズム感なし
話をあまり聞いてもらえない人のパターンとして、声のトーンにメリハリがないというパターンがあります。
例を挙げると、年配の大学の先生がそうでしょう。
常に低いトーンで、重要な部分も、そうでない部分も同じように話すために、学生さんにとっては、どこが大事な部分なのかが全く分かりません。
当然、学生さんからの評判も悪いです。
大事な部分は強調し、そうでない部分は軽く流すというメリハリがないと、聞いている方の頭には何も残りません。
テレフォンショッピング司会者も、序破急をうまく使って、リズミカルに話してます。
序破急は、後ろに行くにしたがって話が盛り上がっていく構成になっており、イメージとしては、ホップ、ステップ、ジャンプという感じです。
テレフォンショッピングでは、このホップ、ステップ、ジャンプの、ポン、ポン、ポーンというリズムで一気に消費者に「よし、買おう!」と思わせるように作られています。
もしも、テレフォンショッピングの司会者が、まるでNHKのニュースのアナウンサーのような感じで、淡々と商品を紹介するだけだったら、商品を買いたいと思う人は、かなり減るはずです。
スピーチのポイントと練習方法
主なポイント
スピーチのポイントは、相手の興味を引くことと、型にハメて話をすることです。
事前に相手の興味がどこにあるのかが分かればいいのですが、どうしてもそれが無理な場合には、こんな経験はありませんかみたいな感じで、疑問形で問いかけるのがおすすめです。
また型にハメて話をすることで、話が脱線してしまったり、途中で何を話していたのか分からなくなるということも防げます。
練習は7回はやる
スピーチは、事前にやらされることが分かっている場合が多いので、練習はちゃんとやるようにしましょう。
では一体どれくらい練習すればいいのかというと、7回でOKです。
間隔を開けて7回練習すれば、ほぼ確実に身につきます。
その根拠が、カリフォルニア大学のパシュラーらの研究です。(『洋泉社MOOK 最新科学で解き明かす最強の記憶術』の「最も効果がある復習のタイミングとは?」を参考にしています。)
学習の記憶効率に関するこの研究によると、「勉強した直後と、残り期間を6で割ったタイミングで復習すると、もっとも成績がよくなる」ということが明らかにされました。
つまり、これを応用すると、スピーチの内容を完成させた直後にまず練習をして、残り期間を6で割ったタイミングで復習すると、もっとも効率よく練習できるということになります。
余談ですが、『東大主席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法』(山口真由著、PHP)という本があります。
この本では、7回読みの科学的根拠が示されていませんでしたが、このパシュラーの研究を踏まえれば、なるほどと思えます。
7回やるということが、それだけ効果のあることだということが、おわかりいただけたと思います。
序破急を意識する
スピーチの練習をするときには、なんとなくしゃべる練習をするのではなく、序破急を意識するようにしましょう。
これは、本番でスピーチをしている際に、自分が今、どの部分を話しているか分からなくなってしまうのを防ぐためです。
長文の原稿を読んでいて、一瞬目を離したすきに、読んでいた個所を見失ってパニックになったという経験はありませんか?
自分は今どの部分を話しているんだというイメージが出来上がれば、話の内容もスラスラと出てくるようになります。
どうしても緊張するという人は、本番で原稿を使って話をするというのもいいかもしれません。
しかし、聞いている人と一切目を合わせずに原稿ばかりを見ているというのは、聞く側に気持ちが伝わりにくいので、できれば原稿なしでスピーチすることをおすすめします。
さらに上達するために
ここまでは、短期間でスピーチの力を向上させる方法を解説してきました。
序破急の話の組み立て方をつかめば、誰でもうまく話すことは可能です。
そして、ここからは、スピーチのクオリティをさらに高めていくにはどうすればいいのかを解説します。
三行作文がおすすめ
このブログでもよく紹介していますが、三行作文をやるのがおすすめです。
三行作文で一番鍛えられるのは、思考力です。
思考力が鍛えられた結果、作文力も、話す力も鍛えられるのです。
スピーチの力も鍛えられた上に、作文もうまくなるなんて、結構お得だとは思いませんか?
このブログの中では、三行作文のいろいろなパターンも紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
ネタ集めは普段からやる
三行作文をやりながら、同時にやって欲しいのが、いろいろな情報に触れることです。
話がうまい人というのは、活動的で、いろいろなことを知っているという人が多くいます。
それだけ普段から、いろいろな体験を積み、感性のアンテナを張りめぐらせて情報を集めているのです。
いつスピーチを任されても大丈夫なように、普段から話のネタはこまめに集めるようにしましょう。
いかかでしたか?スピーチに自信が持てるようになりましたでしょうか?
最後に、『ユダヤ人大富豪の教え』(本田健著、だいわ文庫)より、ユダヤ人大富豪のゲラー氏の言葉を引用します。
成功者は、みんなスピーチがうまい。自分の考えを相手に伝える能力がずば抜けているのだ。自分が考えていることが伝わらなければ、成功はおぼつかない。コミュニケーション能力を高めることが、成功への近道なんだよ。