なぜそこまで当たるのか?占いが当たる5つの科学的理由

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科学が発達した現代においても、占いに頼るという人は、結構いますよね。不思議なことに、適当に言っても当たる確率は極めて低いのに、なぜかバンバン当てられるということがあります。

 

一体どんな仕組みになっているのか、気になる人も多いはず!

 

前回は、四柱推命がどれだけ当たるのかを実際に占ってもらった結果をまとめました。

 

そこで今回は、どんなテクニックを使って占いを当てているのかを科学的に検証してみました。

【目次】

①統計データを利用する

一番科学的な方法としては、過去の統計データを利用する方法が考えられます。何千年にもわたって知識と経験を積み重ねていき、その結果をまとめて利用するわけです。

 

たくさんのデータがあれば、傾向もわかってきますし、これからどうなりそうなのかということも予測できますよね。

 

このように、統計的なやり方を使う占いとしては、四柱推命、算命学、星座占いなどがあります。特に、四柱推命は的中率の高さから、「占いの帝王」と呼ばれるほど。

 

ただし、統計的なやり方だということは、平均値から大きく外れてしまうようなマイナーな人に対しては、あまり的中させることは無理でしょう。

 

それに前回も検証したことなのですが、四柱推命と一言に言ってもいろいろと流派があり、占う先生によってかなりバラバラです。

 

それでも、基本的な性格の部分はうまく言い当てていたという感じはありました。

 

現代では、自分の性格を知りたいのであれば、就職活動などで使われるSPIの性格検査や、心療内科などで使われるSEGと呼ばれる心理テストがあります。さらに、自分の強みを知りたいのであれば、ストレングスファインダーというものもあります。

 

同じ統計データを利用したものであれば、現代の心理テストのほうが的中率は高く、信用できるでしょう。

 

②当たるように誘導する

統計学的なやり方をすれば、ある程度的中率を高めることはできます。それでも、100%の確率で的中させるというのは難しいですよね。

 

そこで、占いを確実に的中させるためには、それなりの仕掛けが必要になってきます。そのやり方の一つが、当たるように誘導すること。

 

弓矢で例えるなら、放たれた矢が的に当たるように外から力を加えて、的に当たるように仕向けるわけです。精密誘導爆弾のトマホークミサイルみたいな感じですが、要するに結果ありきで、その結果に合うように相手を誘導するんです。

 

具体的には、次の二つが当てはまります。

 

予言の自己成就

予言の自己成就とは、自分が予期していたことが行動に結びつき、やがて予期してきたことが実現されることをいいます。

 

例えば、私の場合ですが、私は社会人になるまで自分の血液型を知りませんでした。

 

周囲からは真面目だからA型だろうと言われ、父や弟もA型であったことから、自分もきっとA型だと思うようになりました。その結果、細かいことを気にする几帳面な性格となり、まさにA型という感じだったのです。

 

ただ、会社に提出する書類に自分の血液型を書かなければならず、病院での健康診断の際に血液型も調べてもらいました。

 

「まさか、いい加減で適当なO型ではないだろう」と思い、看護師さんに確認してみると、「O型ですよ」と言われ、衝撃を受けました。

 

血液型性格占いは、本来は科学的な根拠がなく、全くあてにならないものです。

 

しかし、A型だから真面目で几帳面な性格になるだとか、O型だから大雑把な性格になると言われ続け、それを受け入れてしまっていると、本当にその血液型で予言されているような性格になってしまいます。

 

これが予言の自己成就の力で、期待をいだかせたり、思い込みをさせることによって、予言したことを実現化させ、占いを的中させるのです。

 

ピグマリオン効果とゴーレム効果

予言の自己成就現象と似たものに、ピグマリオン効果というものがあります。

 

ピグマリオン効果とは、相手に期待をいだいて接していくことで、相手がその思った通りに変わっていくことをいいます。

 

例えば、学校の成績が悪い子が、先生から「君ならできる。大丈夫だよ」と励まされ続けていると、本当に成績が上昇して、勉強できるようになるというものです。

 

占いでも、占い師の先生が「あなたは絶対に成功する。間違いない」と言い続ければ、それがやがて自信につながり、行動を起こすようになり、本当に占った通りの結果になります。

 

このピグマリオン効果とは逆のものが、ゴーレム効果です。

 

ピグマリオン効果がプラスの暗示を与えるのに対して、ゴーレム効果ではマイナスの暗示を与えます。

 

「あなたには無理だから、やめなさい」だとか、「彼との復縁は無理でしょう」みたいなことを言い続けると、暗示にかかって、その通りになってしまいます。

 

このように相手に対して暗示を与えて誘導することで、占いの的中率を高めることができます。

 

③どこに転んでも大丈夫なようにする

占いで最もよく使われていると言われるのが、バーナム効果というものです。

 

これは、誰にでも当てはまるような言い回しを、まるで自分にだけ当てはまるものだと錯覚させることです。

 

例えば、占いの本の自分に該当するページに「若い頃に苦労すれば、中年以降になって運が開けてきます。逆に、若い頃に苦労しなければ、中年以降に成功することは難しいでしょう」と書かれていたとします。

 

この内容を考えてみれば、誰にでも当てはまる内容です。

 

努力もせずに成功する人なんて、宝くじが当たりでもしない限り、考えられないわけです。

 

しかし、これが占った結果、「あなたは、コレ!」という感じで出てきたものであるならば、「当たってる!」と思ってしまいます。

 

他にも、「あなたは自分中心なところがありますが、他人に対して配慮できる優しい一面も持っています」のように二面性を指摘する内容であれば、ほぼ確実に当たります。どちらか一方の面しか持っていないという人は、ほとんどいないからです。

 

このように、誰にでも当てはまることを、自分にだけ当てはまるかのように錯覚させることによって、ほぼ100%の確率で占いを的中させているのです。

 

④相手のことを言い当てることで、自分の言うことを信用させる

占って結果を出すというよりも、相手の外観を見たり、何気ない会話をして反応を見ることによって、相手のことを言い当て、自分の言うことを信用させるという方法があります。

 

この方法には、コールド・リーディングと呼ばれるものと、ショットガンニングと呼ばれるテクニックが存在します。

 

コールド・リーディング

何の事前準備もなしに、初対面の相手に対し、相手の外観を注意深く観察したり、相手からより多くの情報を引き出すために質問をしたりすることで、相手に関する情報を集めます。

 

さらに質問をしたときの相手の微妙な変化から、相手の心の中を探り出すのです。

 

こうして集めた情報をもとに、相手のことを言い当てます。

 

言い当てられた相手は、何も話していないのに、言い当てられたような感覚に陥り、占い師の言うことを信用してしまうようになってしまうのです。

 

ショットガンニング

ショットガンニングとは、相手に大量の情報を与えて、その中から反応の見られたものを分析することで、相手のことを言い当てるという手法です。

 

大量の情報でも、その中のいくつかは当たるため、相手の反応を見ながら主張を修正していくことで、あたかも最初の主張の全部が当たったかのように見せることができるのです。

 

 

このように、コールド・リーディングやショットガンニングといった特別な話術を用いて相手を信用させ、占いの結果がすべて正しいと相手に思わせるというテクニックがあります。

 

ただし、これをやるには高い技術と豊富な経験が必要で、普通の占い師にはまずできないものです。

 

たいていの場合、こういうことをやるのは、霊能力者や超能力者とよばれるような人たちです。

 

⑤都合のいい情報しか受け取らない状態にしてしまう

バーナム効果やコールド・リーディングなどによって占い師のことをすっかり信用してしまうと、今度は確証バイアスと呼ばれる状態になります。

 

確証バイアスとは、自分が正しいと思うことに関する情報は積極的に集めるが、それに相反する情報を集めようとしない、あるいは無視するという状態のことです。

 

周囲が「その占い、おかしいんじゃないの?」とツッコミを入れたところで本人は聞き入れません。占い師の言うことが全部正しいと思ってしまうのです。

 

こうなってくると外れた占いのことなど気にならなくなり、当たった占いのことだけが記憶に残るようになります。

 

その結果、占いが全部当たっているような感覚になるわけです。

 

当たるかどうかよりも大事なこと

占いが当たる科学的な理由を説明しましたが、これを説明したからといって占いを否定する気はありません。

 

もちろん、ぼったくりには気を付けないといけません。

 

占いは当てることも大事かもしれませんが、話を聞いてもらえてアドバイスももらえるというのも大事だと思います。

 

自分の何が問題なのか、具体的にどうすればいいのかなど、第三者の立場から解決のヒントをくれる。

 

以前の記事でも書きましたが、これが大事なのではないでしょうか。

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